Japanese
English
症例報告
ミュンヒハウゼン症候群による自傷行為で発症した壊死性筋膜炎の1例
Necrotizing fasciitis associated with Münchhausen's syndrome:A case report
梶田 直美
1
,
杉浦 一充
1
,
澤田 昌樹
1
,
横田 憲二
1
,
富田 靖
1
Naomi KAJITA
1
,
Kazumitsu SUGIURA
1
,
Masaki SAWADA
1
,
Kenji YOKOYA
1
,
Yasushi TOMITA
1
1名古屋大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology,Nagoya University Hospital,Nagoya,Japan
キーワード:
ミュンヒハウゼン症候群
,
壊死性筋膜炎
Keyword:
ミュンヒハウゼン症候群
,
壊死性筋膜炎
pp.991-994
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102162
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要約 39歳,女性.身体疾患を装う虚偽性障害をきたすミュンヒハウゼン症候群にて当院精神科通院中,腎前性腎不全にて当院腎臓内科に入院し,右前腕より末梢持続点滴が開始された.自己の便を隠し持っていたシリンジにつめて,三方活栓より点滴ルート内に挿入した.翌日より,発熱・留置針刺入部の熱感・腫脹・疼痛が出現した.抗生剤を投与したが改善せず,留置針刺入部に壊死,周辺に水疱・紫斑が出現し,壊死性筋膜炎に至り,敗血症とDICを併発した.広範囲デブリードマンと抗生剤変更により症状は改善し,後日メッシュ分層植皮術を施行し,治癒した.デブリードマンされた壊死組織の培養からは,複数の腸内細菌が検出された.
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