Japanese
English
症例報告
大量のステロイド外用薬貼布による細菌感染により拡大したHailey-Hailey病の1例
A case of Hailey-Hailey disease exacerbated by bacterial infection due to topical application of steroid
若林 奈津子
1
,
林 伸和
1
,
石田 雅美
1
,
福屋 泰子
1
,
川島 眞
1
Natsuko WAKABAYASHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
,
Masami ISHIDA
1
,
Yasuko FUKUYA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
Hailey-Hailey病
,
ステロイド外用薬
,
細菌感染
Keyword:
Hailey-Hailey病
,
ステロイド外用薬
,
細菌感染
pp.411-413
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102003
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要約 56歳,女性.22年前に両腋窩に皮疹が出現し,Hailey-Hailey病と診断された.2003年4月頃より皮疹の増悪を認め,近医でステロイド外用を行ったが単純塗擦で軽快せず,さらに大量にリント布を用いて貼布したところ皮疹は拡大し,大腿から下腿にまで浮腫性紅斑,びらん,膿疱が出現したため当科を受診した.病理組織学的に表皮細胞の棘融解像に加えて,表皮内に膿疱を認めた.培養ではMRSA陽性であった.ステロイド貼布を中止し,抗菌薬の点滴により皮疹は軽快した.大量のステロイド外用により局所免疫能が低下し,細菌感染を合併して皮疹が拡大したものと考えた.
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