Japanese
English
症例報告
限界線照射部位に発生した基底細胞癌と神経鞘腫
A case of basal cell carcinoma and neurilemmoma on soft X-ray radiated parts
緒方 真貴子
1
,
杉田 和成
1
,
島内 隆寿
1
,
椛島 健治
1
,
戸倉 新樹
1
Makiko OGATA
1
,
Kazunari SUGITA
1
,
Takatoshi SHIMAUCHI
1
,
Kenji KABASHIMA
1
,
Yoshiki TOKURA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Occupational and Environmental Health, Kitakyushu, Japan
キーワード:
限界線
,
基底細胞癌
,
神経鞘腫
Keyword:
限界線
,
基底細胞癌
,
神経鞘腫
pp.330-332
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101930
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要約 73歳,男性.約40年前,足白癬で左足に限界線照射を3年間施行した.約20年前より,左第3~4趾間から足背にかけての黒褐色皮疹と,左第3趾の皮下結節を自覚していた.当科初診時,上記病変に加え,その周囲に多形皮膚萎縮を認めた.両病変とも全摘し,病理組織学的に検討し,黒褐色角化性局面は基底細胞癌,皮下結節は神経鞘腫と診断した.基底細胞癌の好発部位として趾間は稀な部位であり,多形皮膚萎縮を背景として出現していることより,限界線照射が原因であると考えた.神経鞘腫については,一般的に限界線誘発性腫瘍には属さないものの,基底細胞癌の近傍に同時期に発生しており,少なくとも限界線が誘因になったと考えた.
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