Japanese
English
症例報告
陰嚢に発生した基底細胞癌
A case of basal cell carcinoma on the scrotum
半田 芳浩
1
,
荒木 美好
2
Yoshihiro HANDA
1
,
Miyoshi ARAKI
2
1名古屋大学大学院医学研究科皮膚病態学分野
2常滑市民病院皮膚科
1Department of Dermatology, Nagoya University Graduate School of Medicine
2Division of Dermatology, Tokoname Municipal Hospital
キーワード:
基底細胞癌
,
外陰
,
陰嚢
Keyword:
基底細胞癌
,
外陰
,
陰嚢
pp.457-460
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903987
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84歳,男性.陰嚢左側に基底細胞癌が発生した.臨床型は結節型,組織型は充実型と一部嚢腫型を呈した.また1990年以降に本邦で報告された陰嚢部の基底細胞癌19例について文献的考察を行った結果,以下の所見を呈するものが多かった.①好発年齢は65歳以上,②発症から初診までの期間は約5年以内,③好発部位は陰嚢左側,④大きさは長径20mm以下,⑤臨床像は結節〜結節潰瘍型で,色調は黒〜褐色調,⑥自覚症状はない,⑦組織型は充実型,⑧再発は認めず,予後はよい.③を除けば,これらの所見は他部位も含めた基底細胞癌全体の特徴と比較して明らかな差異はなく,陰嚢部の基底細胞癌に特異的な所見は得られなかった.
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