Japanese
English
症例報告
乳頭状汗腺腫の1例
A case of hidradenoma papilliferum
川崎 洋
1
,
清水 智子
1
,
甲田 とも
1
,
山本 奈緒
1
,
海老原 全
1
Hiroshi KAWASAKI
1
,
Tomoko SHIMIZU
1
,
Tomo KOTA
1
,
Nao YAMAMOTO
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
乳頭状汗腺腫
,
中年女性
,
外陰部
,
アポクリン腺
Keyword:
乳頭状汗腺腫
,
中年女性
,
外陰部
,
アポクリン腺
pp.319-321
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101927
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要約 39歳,女性.初診1週間前に左大陰唇に結節と圧痛を自覚した.初診時,左大陰唇に表面に小びらんを有する径1cm大で境界明瞭,下床との可動性良好な結節を認めた.病理組織像では,真皮内に,表皮との連続性を欠き多くの裂隙が複雑に入り組む境界明瞭な腫瘍塊がみられた.腫瘍細胞は,裂隙の内側を構成し断頭分泌像を呈する円柱状の細胞と,その外側に並ぶ小型で立方形の細胞の2種類よりなった.以上より,乳頭状汗腺腫と診断した.乳頭状汗腺腫は中年女性外陰部に好発する比較的稀な良性腫瘍である.約50年間の本邦報告例を検討し,本腫瘍の特徴について考察を加えた.
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