Japanese
English
原著
乳頭状汗腺腫の臨床的統計—自験1例を含めて
A stastics of clinical features of hidradenoma papilliferum in the literature : with one clinical case report
菅谷 和江
1,4
,
新井 春枝
1
,
衛藤 光
2
,
西山 茂夫
2
,
三谷 仁
3
Kazue SUGAYA
1,4
,
Harue ARAI
1
,
Hikaru ETO
2
,
Shigeo NISHIYAMA
2
,
Hitoshi MITANI
3
1大和市立病院皮膚科
2北里大学医学部皮膚科学教室
3大和市立病院産婦人科
4総合病院衣笠病院皮膚科
1Department of Dermatology, Yamato City Hospital
2Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
3Department of Obsterics and Gynecology, Yamato City Hospital
キーワード:
乳頭状汗腺腫
Keyword:
乳頭状汗腺腫
pp.585-589
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901586
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25歳,女性.未婚.小陰唇基部に表面湿潤する大豆大の紅色腫瘤を認め,毛細血管拡張性肉芽腫の疑いで単純切除したが,組織学的に乳頭状汗腺腫と診断した.抗S−100抗体は腫瘍の腺腔構造で筋上皮細胞に陽性,CEAは陰性.女性で発症時期が生殖年齢に限られており,アポクリン汗腺由来とはいえ,性ホルモンの関与を考え,LH,FSHについて免疫組織染色を施行したが陰性であった.自験例を含め,1991年までの国内報告41例を臨床所見について検討したところ,診断時の平均年齢は42.0歳,本人が自覚してから受診するまでが平均34.8ヵ月,大きさは径0.5〜2.0cm位が多く,陰核〜肛囲にほぼ限局している.臨床の記載が明らかな28例は皮内もしくは皮下腫瘍と記載されているものが多いが,皮表に露出していたものはうち9例と珍しくなかった.
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