Japanese
English
症例報告
眼窩先端部症候群を伴った眼部帯状疱疹の1例
A case of orbital apex syndrome following herpes zoster ophthalmicus
青田 典子
1
,
平原 和久
1
,
早川 和人
1
,
塩原 哲夫
1
,
工藤 かんな
2
Noriko AOTA
1
,
Kazuhisa HIRAHARA
1
,
Kazuhito HAYAKAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
,
Kanna KUDOU
2
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2杏林大学医学部眼科
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine, Mitaka, Japan
2Department of Ophthalmology, Kyorin University School of Medicine, Mitaka, Japan
キーワード:
眼部帯状疱疹
,
眼窩先端部症候群
,
眼球運動障害
,
視神経障害
Keyword:
眼部帯状疱疹
,
眼窩先端部症候群
,
眼球運動障害
,
視神経障害
pp.220-223
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101901
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要約 80歳,男性.初診の2週間前より右側頭部痛を自覚した.その1週間後より右眼痛が出現し,さらに2日後より右眼周囲から浮腫性紅斑,小水疱が出現した.帯状疱疹の診断にて,アシクロビルの点滴投与を行い,皮疹は軽快した.しかし,入院時より認めていた眼瞼下垂に加えて,全方向性の眼球運動障害と急激な視力低下をきたし,第Ⅱ~Ⅵ脳神経障害の存在が明らかとなり,眼窩先端部症候群と診断した.プレドニゾロン30mgの投与を行い,約6週間後に軽快した.眼部帯状疱疹に伴って急激な視力低下,眼痛,眼瞼下垂などがみられた場合は,脳神経障害に基づく重大な眼合併症の徴候の可能性があり,眼科医と連携して早急に対処する必要がある.
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