Japanese
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特集 ウイルス感染症
眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹
Orbital apex syndrome secondary to herpes zoster ophthalmicus
山本 真紗子
1
,
河瀬 ゆり子
1
,
角田 麻衣子
1
,
足立 知子
2
,
平林 多恵
2
Masako YAMAMOTO
1
,
Yuriko KAWASE
1
,
Maiko TSUNODA
1
,
Tomoko ADACHI
2
,
Tae HIRABAYASHI
2
1同愛記念病院,皮膚科(主任:河瀬ゆり子部長)
2同,眼科
キーワード:
眼部帯状疱疹
,
眼窩先端部症候群
,
Hutchinson徴候
,
全眼筋麻痺
,
視神経障害
Keyword:
眼部帯状疱疹
,
眼窩先端部症候群
,
Hutchinson徴候
,
全眼筋麻痺
,
視神経障害
pp.145-148
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004398
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78歳,男性。初診時,左額から左上眼瞼の浮腫および大小の水疱形成が観察され,Hutchinson徴候を伴った。抗ウイルス薬投与下,皮膚症状出現10日後,全方向性の眼球運動障害と視力低下をきたした。アシクロビル点滴投与量を750mgから1,500mg/日に増量し,0.5mg/kgのプレドニゾロン内服を開始した。発症70日後までに視力は回復し,眼球運動障害も軽快した。高齢とともに既往の糖尿病が帯状疱疹重症化の原因と推測された。眼部帯状疱疹は重篤な眼合併症である眼窩先端部症候群をまれに伴う。その際は抗ウイルス薬および副腎皮質ステロイドホルモンの全身投与が必要であり,眼科医と連携のうえ,早急な対応を要する。
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