Japanese
English
症例報告
ペグインターフェロンα-2bによる皮膚障害―潰瘍とびまん性紅斑
Cutaneous adverse events due to peginterferon alpha-2b treatment:Ulcer and diffuse erythema
竹内 常道
1
,
伊藤 宗成
1
,
幸田 公人
1
,
石地 尚興
1
,
中川 秀己
1
,
銭谷 幹男
2
,
筋野 甫
3
Tsunemichi TAKEUCHI
1
,
Munenari ITOH
1
,
Masato KOHDA
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Mikio ZENIYA
2
,
Hajime SUJINO
3
1東京慈恵会医科大学皮膚学講座
2東京慈恵会医科大学内科学講座
3東急病院内科
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Internal Medicine, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
3Division of Internal Medicine, Tokyu Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
ペグインターフェロンα-2b
,
C型慢性肝炎
,
皮膚潰瘍
,
薬疹
,
尋常性乾癬
Keyword:
ペグインターフェロンα-2b
,
C型慢性肝炎
,
皮膚潰瘍
,
薬疹
,
尋常性乾癬
pp.35-38
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101852
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要約 症例1:73歳,男性.ペグインターフェロンα-2bとリバビリンの併用療法を始めて3か月後に,左上腕に紅色の硬結が生じ,黒色痂皮となった.デブリードマン後に潰瘍は縫縮し,ペグインターフェロンは部位を変えて継続した.症例2:62歳,女性.ペグインターフェロンα-2bとリバビリンの併用療法を始めて5か月後に,びまん性紅斑が出現した.血管周囲のリンパ球浸潤と表皮基底層の液状変性がみられ,合併する尋常性乾癬の病理組織像ではなかった.プレドニン (R)30mg/日の内服で治療し,その後ペグインターフェロンは再投与していない.ペグインターフェロンは,インターフェロンをペグ化し半減期を長くさせたもので,C型慢性肝炎の治療に用いられる.ペグインターフェロンにはインターフェロンと同様,皮膚潰瘍,びまん性紅斑などの掻痒を伴う皮疹,脱毛,尋常性乾癬,扁平苔癬,サルコイドーシスなどの副作用がさまざまな頻度で起こりうる.
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