Japanese
English
症例報告
足趾側面に生じた部位特異的母斑の1例
A case of a site specific nevus on the side of a toe
山田 英明
1
,
竹内 常道
1
,
伊東 慶悟
1
,
竹内 紋子
1
,
石地 尚興
1
,
中川 秀己
1
Hideaki YAMADA
1
,
Tsunemichi TAKEUCHI
1
,
Keigo ITO
1
,
Ayako TAKEUCHI
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
色素細胞母斑
,
足趾
,
スピッツ母斑
,
悪性黒色腫
Keyword:
色素細胞母斑
,
足趾
,
スピッツ母斑
,
悪性黒色腫
pp.931-933
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102744
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要約 33歳,女性.5年前に気付いた左第4趾内側の黒色斑が,徐々に増大したため受診した.初診時,左第4趾内側に4×5mm大の隆起性黒色病変を認め,ダーモスコピーでは左右対称性で均一な黒色調を示し,辺縁に不規則な線条を伴っていた.色素細胞母斑やスピッツ母斑,悪性黒色腫を疑い,辺縁より3mm離し切除した.病理組織学的に境界明瞭なメラノサイト増殖性病変であり,表皮上層に達する個別性メラノサイトを多数認め,メラノサイトが構成する表皮内胞巣は大型であった.メラノサイトは異型性を示さずmaturationを認めたため,site-specific nevus(部位特異的母斑)と診断した.自験例は壮年者の足趾側面に生じたため,悪性黒色腫やスピッツ母斑の特徴である顕著なpagetoid spreadと大型な表皮内胞巣を呈したものと考えた.
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