Japanese
English
臨床統計
ヒトパルボウイルスB19感染症の臨床的検討
A clinico-epidemiological analysis of 19 cases of adult human parvovirus B19 infection
江上 賀子
1
,
佐藤 恵実子
1
,
古江 増隆
2
Yoshiko EGAMI
1
,
Emiko SATO
1
,
Masutaka FURUE
2
1九州中央病院皮膚科
2九州大学医学部皮膚科教室
1Division of Dermatology, Kyushu Central Hospital
2Department of Dermatology, Kyushu University School of Medicine
キーワード:
伝染性紅斑
,
ヒトパルボウイルスB19
,
不整脈
Keyword:
伝染性紅斑
,
ヒトパルボウイルスB19
,
不整脈
pp.109-112
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902771
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ヒトパルボウイルスB19感染により伝染性紅斑を生じた19例について検討した.患者は18歳から59歳で,30歳台の女性が13人と最多であったが,これはこの年代の女性が,伝染性紅斑に罹患している子供に接触する機会を最も多く持つためと思われた.皮疹の性状は典型的な網状紅斑以外に,紫斑,淡い紅斑,潮紅など多様であった.発熱,関節痛,浮腫を伴うことが多く,部位は共に末梢に多い傾向にあった.小児例と比較すると,顔面に皮疹が少ないこと,皮疹以外の臨床症状が目立つことが特徴として挙げられた.皮疹の分布や形態は症例により異なり,典型的でないものもある.診断に苦慮する急性発疹症は,とくに流行期には伝染性紅斑を鑑別診断として考慮すべきであると考えた.
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