Japanese
English
症例報告
市中感染型MRSAによる皮膚軟部組織感染症に続発したprobable toxic shock syndromeの1例
A case of probable toxic shock syndrome with septic embolization of the lung occurred after subcutaneous soft tissue infection by community-acquired MRSA
若林 俊輝
1
,
義澤 雄介
1
,
川名 誠司
1
Toshiteru WAKABAYASHI
1
,
Yusuke YOSHIZAWA
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nippon Medical school, Tokyo, Japan
キーワード:
トキシックショック症候群
,
市中感染型MRSA
,
敗血症性肺塞栓症
Keyword:
トキシックショック症候群
,
市中感染型MRSA
,
敗血症性肺塞栓症
pp.1047-1049
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101827
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要約 21歳,女性.初診1週間前から咽頭痛と微熱を認め,その後,頸部から始まり全身に拡大する皮疹と39℃台の発熱を認めた.ショック症状はなかった.顔面では落屑性紅斑,体幹・四肢では径1mmの小膿疱と混在する粟粒大の紅斑を播種状に認め,舌は赤色のイチゴ状を呈した.左腋窩には鳩卵大の皮下膿瘍を認め,エンテロトキシンB産生性MRSA感染が確認された.また,胸部CT検査では多発する結節陰影と胸水貯留が認められた.敗血症性肺塞栓症を合併したprobable TSSと診断し,スルバクタム/アンピシリン(SBT/ABPC)とシベレスタットナトリウム水和物により治療を行い,改善した.
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