Japanese
English
症例報告
喉頭狭窄をきたした抗ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡の1例
A case of anti-laminin5 cicatricial pemphigoid with laryngostenosis
満山 陽子
1
,
堀田 隆之
1
,
福田 知雄
1
,
早川 和人
1
,
塩原 哲夫
1
,
橋本 隆
2
Yoko MITSUYAMA
1
,
Takayuki HOTTA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Kazuhito HAYAKAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
,
Takashi HASHIMOTO
2
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2久留米大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine, Mitaka, Japan
2Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
キーワード:
ラミニン5
,
瘢痕性類天疱瘡
,
喉頭狭窄
Keyword:
ラミニン5
,
瘢痕性類天疱瘡
,
喉頭狭窄
pp.975-978
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101808
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 76歳,女性.初診の4か月前より口腔内にびらんが多発してきた.その後,嗄声の出現とともにびらんも徐々に増悪し,呼吸困難を伴ったため,当院へ救急搬送され気管切開後に入院した.口腔内のびらんと,声門上部の狭窄を認めた.口腔粘膜の組織所見で,上皮下に裂隙がみられ,蛍光抗体直接法で表皮基底膜部にIgGが線状に沈着していた.免疫ブロット法で,ラミニン5に反応がみられ,抗ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡と診断した.ベタメタゾン3mgにて軽快はみられたものの,減量に難渋した.本症は喉頭病変が起こりやすいため,しばしば気管切開が行われるが,病勢のコントロールが難しく,気管孔閉鎖ができずQOLが著しく低下する.喉頭病変が生じる前の,口腔,皮膚病変にとどまっているうちに診断確定し,治療を開始することが重要と考えた.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.