Japanese
English
症例報告
感染を契機に全身に汎発化したHailey-Hailey病の1例
A case of bacterial infection-induced generalized Hailey-Hailey disease
岩﨑 純也
1
,
三重野 英樹
1
,
武藤 潤
1
,
小松 威彦
1
,
黒田 啓
1
,
多島 新吾
1
Junya IWASAKI
1
,
Hideki MIENO
1
,
Jun MUTO
1
,
Takehiko KOMATSU
1
,
Kei KURODA
1
,
Shingo TAJIMA
1
1防衛医科大学校皮膚科学
1Department of Dermatology, National Defense Medical College, Tokorozawa, Japan
キーワード:
汎発化
,
Hailey-Hailey病(HHD)
,
感染症
,
紅皮症
Keyword:
汎発化
,
Hailey-Hailey病(HHD)
,
感染症
,
紅皮症
pp.147-150
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101588
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要約 73歳,男性.40年前よりHailey-Hailey病に罹患し,腋窩部・鼠径部の皮疹に対しステロイド外用薬を使用していた.2005年3月末より高熱とともに体幹から両上下肢にかけて膿疱を混じる角化性紅斑が出現した.腋窩・鼠径部に悪臭を呈するびらん・亀裂を伴う局面もみられた.3日間アジスロマイシン500mg/日を内服したが,その2日後に紅皮症化した.4か所の皮膚生検所見は表皮基底層直上から表皮上層にかけての棘融解と表皮裂隙中の好中球の集簇を認めた.これらの所見から,汎発化したHailey-Hailey病に敗血症を合併したと考えられたため,ペントシリン®主体の抗菌薬加療を行ったところ,皮疹および全身症状の軽快をみた.
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