Japanese
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臨床統計
久留米大学皮膚科における過去8年間の慢性放射線皮膚炎および続発性皮膚腫瘍の臨床的検討
A statistical study of chronic radiodermatitis and postirradiation skin malignancies at Kurume University Hospital from 1994 to 2001
橋本 悟
1
,
黒瀬 浩一郎
1
,
名嘉眞 武国
1
,
安元 慎一郎
1
,
森 理
1
,
橋本 隆
1
Satoru HASHIMOTO
1
,
Kouichiro KUROSE
1
,
Takekuni NAKAMA
1
,
Shinichiro YASUMOTO
1
,
Osamu MORI
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Kurume University,School of Medicine
キーワード:
慢性放射線皮膚炎
,
続発性皮膚悪性腫瘍
Keyword:
慢性放射線皮膚炎
,
続発性皮膚悪性腫瘍
pp.939-941
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101360
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種々の基礎疾患に対して行われてきた放射線療法によって発症する慢性放射線皮膚炎には,さまざまな皮膚悪性腫瘍を合併することがあるが,その発生までには治療後数年~数十年と幅がある.久留米大学皮膚科において1994~2001年に19例の慢性放射線皮膚炎を経験した.そこで慢性放射線皮膚炎ならびに続発性皮膚悪性腫瘍の発生状況について臨床的,統計的検討を加えた.19例の放射線治療の対象となった原病は白癬4例,血管腫2例,子宮頚癌9例,乳癌1例,頭頚部悪性腫瘍3例であった.皮膚悪性腫瘍の合併は10例で,有棘細胞癌3例,基底細胞癌3例,Bowen病2例,有棘細胞癌と基底細胞癌の合併が1例,血管肉腫が1例であった.各症例について線源,発生までの期間,放射線皮膚炎の病型などを検討したところ,皮膚悪性腫瘍発生には,線源の種類,照射後の時間経過などの関与が大きいと考えられた.
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