Japanese
English
症例報告
尿閉をきたした胸神経領域の帯状疱疹
A case of herpes zoster in the thoracic nerve area associated with uroshesis
福山 國太郎
1
,
遠藤 桃子
1
,
丸山 隆児
1
,
斉藤 一隆
2
Kunitaro FUKUYAMA
1
,
Momoko ENDO
1
,
Ryuji MARUYAMA
1
,
Kazutaka SAITO
2
1中野総合病院皮膚科
2中野総合病院泌尿器科
1Depertment of Dermatology,Nakano General Hospital
2Depertment of Urology,Nakano General Hospital
キーワード:
排尿障害
,
帯状疱疹
,
胸神経
Keyword:
排尿障害
,
帯状疱疹
,
胸神経
pp.279-281
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101185
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68歳,男性.初診の3日前,右前腹部に皮疹を生じ,他院でアシクロビルの点滴静注を受けた.しかし,同日より食欲不振,発熱が出現し,徐々に全身倦怠感が増悪したため当科を受診した.初診時,右側腹部から背部(第9~第11胸神経領域)に,紅暈を伴う小水疱が多数集簇して認められた.同時に強い排尿障害を合併しており,自己排尿は不可能で尿道カテーテルの留置を要した.膀胱内圧測定では低緊張性神経因性膀胱の所見が明らかとなった.その後,帯状疱疹が治癒するとともに排尿障害も徐々に改善し,約2か月後には治癒した.胸神経領域の帯状疱疹に伴って,その近くを走行する交感神経が障害され尿閉をきたしたものと考えた.
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