Japanese
English
症例報告
認知症患者に生じた猫引っかき病の1例
A case of cat scratch disease in a patient with dementia
木下 華子
1
,
竹中 秀也
1
,
加藤 則人
1
,
岸本 三郎
1
Hanako KINOSHITA
1
,
Hideya TAKENAKA
1
,
Norito KATOH
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学
1Department of Dermatology,Kyoto Prefectural University of Medicine,Graduate School of Medical Science
キーワード:
猫引っかき病(CSD)
,
悪性リンパ腫
,
認知症
Keyword:
猫引っかき病(CSD)
,
悪性リンパ腫
,
認知症
pp.924-926
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101029
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67歳,女性.軽症の認知症がある.右腋窩と右肘窩に圧痛を伴う皮下腫瘤を認めた.当院内科を受診し,悪性リンパ腫を疑われ,生検目的で当科を紹介された.血液検査上,CRP0.6mg/dlと軽度上昇を認める以外の異常はなかった.生検時に皮下腫瘤より排膿を認め,改めて問診したところ,手背を猫に引っかかれていたことが判明した.病理組織検査ではリンパ節内に好中球からなる膿瘍および肉芽腫の所見を認めた.間接蛍光抗体法によるBartonella henselaeの血清抗体価は,IgG抗体が1,024倍以上であり,猫引っかき病と診断した.クラリスロマイシンおよびロキシスロマイシン内服により軽快した.
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