Japanese
English
症例報告
八丈島で感染・発症したMicrosporum gypseumによるケルスス禿瘡の1例
The first case of kerion celsi due to Microsporum gypseum in Hachijo-island
菊地 伊豆実
1
,
田沼 弘之
2
,
森本 健介
1
,
久米 光
1
,
川名 誠司
1
Izumi KIKUCHI
1
,
Hiroyuki TANUMA
2
,
Kensuke MORIMOTO
1
,
Hikaru KUME
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科
2田沼皮膚科医院
1Department of Dermatology,Nippon Medical School
2Tanuma Dermatological Clinic
キーワード:
ケルスス禿瘡
,
Microsporum gypseum
,
八丈島
,
小児
,
イトラコナゾール
Keyword:
ケルスス禿瘡
,
Microsporum gypseum
,
八丈島
,
小児
,
イトラコナゾール
pp.736-739
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100981
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要約 8歳,八丈島在住の男児.左前頭部に母指頭大の痂皮を伴う紅斑が出現した.近医にて,ケトコナゾールクリームとナジフロキサシンクリームを外用後,硫酸ゲンタマイシン軟膏の外用とし,セファクロルの内服に変更したが,改善しなかった.皮膚生検時に採取した組織片の培養より,Microsporum (M.)gypseumを分離しケルスス禿瘡と診断した.イトラコナゾール50mg/日の70日間内服で治癒した.患児が普段遊んでいる小学校のグラウンドの土壌を用いてhair-bait法を施行したがM. gypseumは検出されなかった.われわれの調べえた限りでは,今まで八丈島におけるM. gypseumによるケルスス禿瘡の報告はなく,自験例が第1例目であると思われる.
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