Japanese
English
症例報告
A-Cバイパス手術のための両側大伏在静脈抜去後に生じた血管肉腫の1例
A case of angiosarcoma as a delayed complication of bilateral great saphenous vein removal for A-C bypass
大原 夕佳
1
,
中川 秀己
1
,
松尾 光馬
2
,
本田 まりこ
2
Yuka OHARA
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Kouma MATSUO
2
,
Mariko HONDA
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2東京慈恵会医科大学附属青戸病院皮膚科
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine
2Department of Dermatology,The Jikei Aoto Hospital
キーワード:
血管肉腫
,
下腿
,
A-Cバイパス
,
ドセタキセル
Keyword:
血管肉腫
,
下腿
,
A-Cバイパス
,
ドセタキセル
pp.171-174
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100521
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要約 74歳,女性.10年前に両側大伏在静脈を使用したA-Cバイパス手術後より,両下腿に浮腫がみられるようになった.2002年12月頃より左下腿に紫紅色丘疹が出現し,徐々に増加してきた.打撲などの既往はない.2003年1月に近医を受診し抗菌薬の投与を受けたが,腫脹および疼痛が増強してきたため,当科を紹介された.病理組織学的所見,免疫組織化学的所見より血管肉腫と診断した.本人および家族が侵襲の伴う治療を希望せず,緩和的X線照射を行った(左下腿中央部計55Gy,左踵部計30Gy,左膝計39Gy).しかし,照射を行っていない下腿後面を中心に腫瘍の新生がみられ,全照射終了後21日目の胸部CTにて右下肺野に転移が認められた.その後,ドセタキセルweekly療法を行ったが,癌性胸膜炎にて9月7日に永眠された.
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