Japanese
English
今月の症例
顔面にも皮疹がみられた色素性痒疹の1例
A case of prurigo pigmentosa with facial involvement
大原 夕佳
1
,
上出 良一
1
,
新村 眞人
1
Yuka OHARA
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Depertment of Dermatology,The Jikei University School Medicine
キーワード:
色素性痒疹
,
顔面
Keyword:
色素性痒疹
,
顔面
pp.309-311
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100451
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
18歳,女性.うつ状態で休学し,引きこもり状態であった.2001年7月13日より高度の食思不振が生じ,体重が約5kg急激に減少した.7月25日に両頬部に紅色丘疹が出現.その後5日間で急激に前額部,項部,前胸部,背部に拡大し,そう痒を伴うようになり,30日に当科を受診した.顔面に皮疹がみられたことは非定型ではあるが,急激な体重減少と一致してそう痒のある紅色丘疹が胸背部に生じ,ケトーシスを伴っていたことより色素性痒疹と診断した.適切な食生活を促し,ミノマイシン100mg/日を1週間投与したところ,皮疹は急速に軽快し,2週後には不完全な網目状淡褐色の色素沈着となった.ケトン体などの検査異常値は17日後には正常化した.その後,再燃はしていない.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.