Japanese
English
症例報告
皮疹出現を契機にSLEと診断されたEvans症候群の1例
A case of Evans' syndrome associated with SLE
武藤 潤
1
,
鈴木 布衣子
1
,
木花 いづみ
1
,
一色 郁子
2
Jun MUTO
1
,
Nuiko SUZUKI
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Ikuko ISSHIKI
2
1平塚市民病院
2平塚市民病院
1Division of Dermatology,Hiratuka City Hospital
2Division of Internal Medicine Hiratuka City Hospital
キーワード:
Evans症候群
,
SLE
,
Basedow病
Keyword:
Evans症候群
,
SLE
,
Basedow病
pp.221-223
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100429
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48歳,女性.1970年より他院にてEvans症候群と診断され,ステロイドや免疫抑制剤の内服,脾臓摘出術などで加療されていた.1991年転居に伴い当院に転院しプレドニゾロン(PSL)10mg/日内服から加療されていたが貧血も改善してきたためPSLを漸減・中止としたところ,下腿の浮腫とともに左小指球部を中心に米粒大の浸潤を触れる紅斑が癒合しながら多発性に出現した.また,左肘部には小豆大の皮内結節を3つ認め組織学的に真皮内の膠原線維間にムチンの沈着を認めた.採血にて抗核抗体,抗ds-DNA抗体が陽性.また,心臓超音波検査より心外膜炎の合併を診断した.以上より,SLEと診断しPSL30mgより内服開始としたところ,皮疹は軽快.Evans症候群の報告は皮膚科領域では稀であり貴重な症例と考えられた.
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