Japanese
English
治療
天疱瘡の口腔粘膜病変に対するシクロスポリン内用液による含嗽の有効性
The effectiveness of topical cyclosporine for oral mucosal lesion of pemphigus
越後 岳士
1
,
稲沖 真
1
,
竹原 和彦
1
Takeshi ECHIGO
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管分子化学講座皮膚科学
1Department of Dermatology,Kanazawa University Graduate School of Medical Science
キーワード:
天疱瘡
,
シクロスポリン
,
含嗽
Keyword:
天疱瘡
,
シクロスポリン
,
含嗽
pp.568-572
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100203
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要約
症例1:58歳,女性.胸腺腫を合併した腫瘍随伴性天疱瘡.口腔粘膜病変はプレドニゾロン内服に抵抗性で,胸腺腫に対する化学療法により肺炎を併発していたため,シクロスポリン内用液(cyclosporine oral solution:CyA-OS)による含嗽を併用し粘膜病変は改善した.症例2:70歳,男性.マントル細胞リンパ腫(MCL)を合併した尋常性天疱瘡.MCLに対するrituximab-CHOP療法と皮膚・粘膜へのステロイド外用にていったん改善していたが,MCLの治療中,口腔粘膜病変が再燃したため,CyA-OSによる含嗽を行い改善した.天疱瘡の口腔粘膜病変の治療において,高齢者や感染症の合併など全身的な免疫抑制療法の強化が困難な症例に対して,CyA-OSによる含嗽療法は極めて有用な治療法であると考えられた.
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