Japanese
English
症例報告
ステロイドパルス療法に抵抗性を示した自己免疫性肝炎合併全身性エリテマトーデスの1例
A case of systemic lupus erythematosus complicated by autoimmune hepatitis which was resistant to the steroid pulse therapy
村田 真希
1
,
平野 貴士
1
,
越後 岳士
1
,
白崎 文朗
1
,
長谷川 稔
1
,
稲沖 真
2
,
佐藤 伸一
1
,
竹原 和彦
1
Maki MURATA
1
,
Takashi HIRANO
1
,
Takeshi ECHIGO
1
,
Fumiaki SHIRASAKI
1
,
Minoru HASEGAWA
1
,
Makoto INAOKI
2
,
Shinichi SATO
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学大学院医学系研究科皮膚科学
2川崎医科大学皮膚科学
1Depertment of Dermatology,Kanazawa University Graduate School of Medical Science
2Depertment of Dermatology,Kawasaki Medical School
キーワード:
SLE
,
抗平滑筋抗体
,
自己免疫性肝炎
,
ステロイド
,
シクロスポリン
Keyword:
SLE
,
抗平滑筋抗体
,
自己免疫性肝炎
,
ステロイド
,
シクロスポリン
pp.1163-1166
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100887
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30歳,女性.日光曝露後,蝶形紅斑,脱毛,耳介・上腕の浸潤性紅斑,手指の腫脹,発熱,倦怠感,関節痛が出現した.上腕皮膚の病理組織学的検査では,液状変性と真皮上層のリンパ球浸潤を認め,蛍光抗体法直接法は陽性であった.臨床検査では,白血球数減少,抗核抗体・抗一本鎖DNA抗体陽性,C3cの減少を認めたが,胸膜炎,心膜炎,腎障害,中枢神経障害等の臓器障害は認めなかった.また,ループスアンチコアグラント陽性,深部静脈血栓症を認め,全身性エリテマトーデスと抗リン脂質抗体症候群の合併と診断した.ステロイドパルス療法にて白血球数や抗一本鎖DNA抗体価,C3c値は次第に改善したが,発熱,入院時は正常であった肝逸脱酵素の上昇,抗平滑筋抗体が認められたため自己免疫性肝炎の合併と診断した.ステロイド治療に抵抗性を示すため,シクロスポリン内服を併用し寛解した.
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