トピックス 院内感染の現況とその取り扱い
3.結核
定永 恭明
1
,
木下 澄仁
1
,
田中 不二穂
2
,
岳中 耐夫
2
1熊本市民病院耳鼻咽喉科
2熊本市民病院呼吸器科
pp.23-25
発行日 2002年1月20日
Published Date 2002/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902470
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はじめに
『結核,みんな知ってる,忘れてる』これは当院の廊下にある結核啓蒙のポスターにある言葉であるが,誠に的を射たせりふである。近年減少傾向にあった結核の罹患率が上昇し,再興感染症(re-emerging infection disease)として注目されてきている1)。既にWHOでは1993年に結核緊急宣言を提唱したが,わが国でも同様に結核緊急事態宣言が出され,厚生労働省の資料によると図1に示すように集団感染,院内感染は着実に増加している。このような結核の院内感染症の問題に,当院での経験を基に耳鼻咽喉科医の立場から概説する。
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