トピックス めまい—私の考え方
1.重心動揺検査について—この検査で何がわかるか
山本 昌彦
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1東邦大学医学部附属佐倉病院耳鼻咽喉科
pp.651-659
発行日 1999年9月20日
Published Date 1999/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902041
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はじめに
重心動揺検査(stabilometoryまたはgravic body sway test:GBST)は,1994年6月に診療報酬の適用検査となった。しかし,その普及は耳鼻咽喉科よりリハビリテーション科,整型外科,内科(神経内科を含む),その他の科によって検査される傾向をみている。なぜそのような傾向になっているのであろうか。
重心動揺検査は,耳鼻咽喉科の平衡機能検査の1つとして,耳鼻咽喉科医が先頭に立って多くの臨床症例についての評価法を試みてきた。しかし,それらの評価をするために非常に多くの指標を作り出す結果になった(言い訳をするつもりはないが,必要不可欠の結果であった)。そこで,重心動揺検査にとって非常に重要である指標の1つ1つについての評価と意義を説明するに従い,重心動揺を理解することが難しく感じられるようになったのではないだろうか。
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