技術講座 生理
重心動揺検査―検査法と評価法
山本 昌彦
1
,
吉田 友英
1
1東邦大学医療センター佐倉病院耳鼻咽喉科
pp.92-99
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103436
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新しい知見
姿勢制御がどのように成り立っているのかを足圧中心の移動を記録し,解明するのが重心動揺検査である.重心動揺の多くの解析指標によって,動揺の性状が明らかにされてきた.現在,臨床的評価においては,重心動揺指標を使って書かれている論文ものが非常に多い.そのなかでも,時田喬岐阜大学名誉教授は,重心動揺検査からの病巣局在判別を試みており,1999年にはニューラルネットを使った判別を行い,2008年にはマハラノビス・田口法を使った判別を試みている.重心動揺検査の利用法はさまざまで,生理機能的・リハビリテーション的・臨床的それぞれの目的に応じた指標の利用は必要であるが,疾患・病巣局在の鑑別が将来に対する大きな課題である.
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