特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈
Ⅱ.めまい検査
7.重心動揺検査
伊藤 八次
1
1岐阜大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学分野
pp.131-135
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101601
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Ⅰ はじめに
体平衡は身体動揺のセンサーである前庭,視覚,自己受容器からの入力情報が中枢で統合処理され,動揺を制御するように全身の骨格筋に出力され維持されている。これらの入力から出力までのいずれの部位の障害でも体平衡維持に異常が現れる。したがって,体平衡検査は身体の平衡機能を総合的に観察し評価できる最も基本的な平衡機能検査である。検査は簡便なものが多く,めまい・平衡障害のほぼ全例が対象となる。体平衡検査には静的検査と動的検査があり,静的・体平衡検査には直立検査(両脚直立,Mann,単脚直立),重心動揺検査,動的・体平衡検査には指示検査,書字検査,足踏み検査,歩行検査などがある。本稿では,重心動揺検査を取り上げ解説する。
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