連載 耳鼻咽喉科“コツ”シリーズ 2.検査のコツ
④鼻腔通気度検査のコツ
海野 徳二
1
,
野中 聡
1
1旭川医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.777-782
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901878
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はじめに
「コツ」とは物事を行う際に,どのようにすればうまくできるか,あるいは効率よくできるか,などの意味がある。鼻腔通気度検査は学会認定研修施設の常備品の指定もあり,JISも制定され1),関連論文も多数発表されており2),今更コツを云々する問題ではないと思う。しかし,測定器は持っているがほとんど使ったことのない施設は意外に多い。また,ある薬品の治験で鼻腔通気度を検査した際には,その何パーセントかに判定不能な成績が混じっていた。
昨年発行の日耳鼻専門医通信の中で,pitfallsとして書いたものがある3)。鼻の通り具合くらいは器械を使って測定しなくても判る,と思われても困るし,測定した値は100%信頼に値すると考えられても困ることを述べた。手技上のコツではなくて,測定をどのように利用するかにコツがある。そこで,最初に測定方法について述べ,次にpit-fallsにも触れてみたい。
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