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はじめに
鼻茸とは固有鼻腔内にみられる炎症性のポリープ病変そのもの,あるいはその病態に対して使われる言葉であるが,内視鏡下鼻内手術や画像診断の進歩により個々の症例によってその副鼻腔病変は種々様々であり,全副鼻腔に病変のみられる場合もある一方,全く副鼻腔に病変のみられないことがあることがわかってきた。副鼻腔病変の存在については不規則ではなく,ある一定の規則性があり,例えば蝶形骨洞に病変がみられる症例では前篩骨洞,後飾骨洞にも病変がみられ,蝶形骨洞に孤立性病変がみられることは極めてまれである。そこでこのような各副鼻腔病変の有無についての規則性と,さらに内視鏡下鼻内手術への応用を考慮した分類を1994年に報告した1)。この分類は鼻腔,篩骨洞,蝶形骨洞における病変の有無による分類を基軸としたグループと,上顎洞と前頭洞について評価したグループから構成されており,今回はこの2つのグループの関連性,すなわち鼻腔,篩骨洞,蝶形骨洞における病変の有無が上顎洞と前頭洞における病変の発現とどのような関連を示しているのか,あるいは全く独立して発現するのかについて検討したので報告する。
We reported the classification of nasal polyposis owing to the extent of paranasal sinus disease by using CT and MRI. The relation between the pres-ence of maxillary and frontal sinus disease and the extent of disease in the nasal cavity, ethmoid sinus and sphenoid sinus was investigated.
Statistical analysis showed significant relation-ship between the extent of disease into the anterior, posterior ethmoid and sphenoid sinuses and the presense of maxillary and frontal sinus disease in patients with nasal polyposis.
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