連載エッセイ 【Klein aber Mein】・10
口蓋裂形成と私の遍歴
浅井 良三
1,2
1神戸大学
2兵庫医科大学
pp.418-419
発行日 1995年5月20日
Published Date 1995/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901135
- 有料閲覧
- 文献概要
口蓋裂形成が耳鼻科で取り扱われるようになって久しい。最近では形成外科が取り扱う。私の記憶では京都大学耳鼻科で昭和10年(1935年)頃かと憶う。口蓋裂とともに唇裂も外科から耳鼻科に移ったと記憶している。
口蓋裂形成はLangenbeckの減張切開法が行われた。京大耳鼻科ではこの成績が十分でなかった。星野主任教授は回診のあとの講評の時,「口蓋裂の成績が思わしくない,誰か専属にやるか」と云われて上を向かれたらたまたま私がそこに居て私の顔を見ながら「浅井君,君が専属にやるか」。この弁,鶴の一声で口蓋裂形成をやることに決まった。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.