特集 形成と機能訓練
機能訓練
口蓋裂の言語治療
中田 幸代
1
1東京医科歯科大学歯学部第一口腔外科
pp.1417-1425
発行日 1966年12月20日
Published Date 1966/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203708
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Ⅰ.まえがき
近代医学のめざましい進歩とともに,口蓋裂の治療法は,言語回復を主眼として数年来急速に改良されてきた。
最近は,口蓋裂の言語障害えの関心が高まり,口蓋形成手術が早期に行なわれるようになつてきたため,言語障害の起こる率が減少している。また一方,長い間,医学と教育の谷間にあつて,殆ど忘れられていた言語治療にも,ようやく,関係分野からの理解の目がむけられるようになつてきた。しかし,専門職の養成などの問題については,諸外国殊にアメリカなどに比べると,著しくたちおくれているため,言語治療によるRehabilitation Serviceを実際に受けている患者は非常に少ない現状である。
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