連載エッセイ 【Klein aber Mein】・9
理論と実際—恩師星野貞次先生の想い出
浅井 良三
1,2
1神戸大学
2兵庫医科大学
pp.330-332
発行日 1995年4月20日
Published Date 1995/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901121
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臨床では理論と実際とが一致しないことがある。大学での講義は理論を教わる。しかし,さて患者を治療する段になるとそのとおりにやれないことがある。Informed consentに努力しても仲々である。しかしその場合理論に忠実でなくてもよつ場合もある。次善の方法でもよいと考えられることもある。結果的に理論通りでなくて却ってよい場合もある。ここに臨床経験の重要性があると考える。
しかし大学教授は理論を遵守し教育するのが立て前であり,実際については理論通りでないのは臨床講義で例外扱いにせられるのではあるまいか。
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