連載 古典あれこれ
わが国に迷路・姿勢反射研究を導入した星野貞次
山本 典生
1
Norio Yamamoto
1
1神戸市立医療センター中央市民病院耳鼻咽喉科
キーワード:
星野貞次
,
迷路反射
,
RD現象
Keyword:
星野貞次
,
迷路反射
,
RD現象
pp.668-672
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001117
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はじめに
星野貞次先生は,わが国に実験的迷路反射研究を導入した1人で,多くの前庭眼反射や前庭脊髄反射の研究を主導・指導された。また,京都大学耳鼻咽喉科学教室(当時は京都帝国大学耳鼻咽喉科学教室)の第2代教授として,自身の専門である迷路の研究を推進されたのはもちろんのこと,現在の耳鼻咽喉科臨床科学会の基盤を作られ,京都大学に結核研究所を創立して初代研究所長に就任された。その活躍の幅の広さや現在入手できる資料の限界などから,星野貞次先生の事績をすべて記載するのは困難であるが,筆者が入手し得た資料から知りうること,なかでも筆者が興味をひかれた事績につき書き連ねたい(表1)。
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