看護の椅子
想い出
岡本 愛彦
pp.13
発行日 1966年7月1日
Published Date 1966/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912790
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私は父を東横線の武蔵小杉駅(川崎市)に近い東横病院で喪った。東横病院は敬虔なキリスト教の病院だ。父は真夏の深夜,正確に云うと9月1日の午前一時にこの病院で最後の息をひきとった。病名は脳軟化症と衰弱による肺炎の併発だった。享年71歳。
長い病院生活だった。そしてその間,実に手厚い看護を多くの人々からうけた。あれ程の献身的な看護を受けた父だ,思い残すことは何一つ無かったろうと思う。
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