特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法
22.喘鳴
川城 信子
1
1国立小児病院耳鼻咽喉科
pp.85-87
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900385
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
喘鳴は上気道(咽頭から気管まで)に何らかの狭窄が生じた場合に,空気が細い部分を通過するため,乱流がおこり発生する雑音である.ゼーゼー,ヒューヒューという音が聞える.特に小児では気道そのものが細いので,喘鳴をおこしやすく,気道狭窄の重要な症状である.成人でも起こり得るが,成人の気道は太いので,小児ほど著明におこらないし,それ以前に呼吸困難を自ら訴えることが可能である.喘鳴が生じた場合,これが気道のどの部分で生じているか,どのような疾患で生じているかを正確にしかもできるだけ早急に診断し,重症度を把握し,疾患によっては早急に対処しなければならない.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.