今月の主題 内科レッド・フラッグサイン―よくある症候から危険を見抜く
胸痛,息切れ
吸気性の喘鳴
松本 強
1
1沖縄県立中部病院呼吸器科
pp.1494-1497
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101082
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
通常治療に反応が乏しい喘息(難治性喘息)では,上気道狭窄は常に鑑別すべき疾患の一つである.
吸気時のみ喘鳴(stridor)は気管支喘息ではない.stridorを考慮して,発声部位,時相を同定する注意深い聴診を行う.
急性の吸気性喘鳴は上気道閉塞の救急(medical emergency)である.診断の遅れは,致死的窒息発作となる危険があり,迅速な診断と気道確保が必要となる.
慢性の吸気性喘鳴は気管内腫瘍,vocal cord dysfunctionなどとの鑑別が必要で,flow-volume loopは有用である.
喉頭ファイバースコープ,気管支鏡,肺CTは確定診断に有用である.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.