診断のポイント
喘鳴と"小児ぜんそく"
浦田 久
pp.1567-1569
発行日 1966年11月10日
Published Date 1966/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201540
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ぜんそく様気管支炎とは
日常診療で喘鳴を主訴として来院する乳幼児は少なくない。喘鳴を起こす病気のうちもつとも多いのはぜんそく様気管支炎といわれるぜんそく様症状を伴う一種の気管支炎である。
しかしぜんそく様気管支炎という病名は,人によりその定義や対象とする疾患の範囲が異なつている。すなわち,気道粘膜が感染・寒冷などの刺激に反応して多量の滲出物を分泌し,乳幼児が喀痰の排出がへたなために起こる喘鳴,気道感染によりぜんそく様の症状を伴う気管支炎を起こしたもの,気管支ぜんそくの乳幼児が気道感染により笛声喘鳴などの気道閉塞症状を呈したもの,寒い季節中ゼロゼロがつづいたり,くりかえしたりする反復性ないし慢性気管支炎などさまざまである。
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