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特集 耳鼻咽喉科医が知っておくべきワクチン医療
《各種ワクチンの最新動向》
インフルエンザ菌ワクチン
Haemophilus Influenzae type b vaccine
伊藤 真人
1
Makoto Ito
1
1自治医科大学 とちぎ子ども医療センター小児耳鼻咽喉科
pp.342-345
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202340
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POINT
●b型インフルエンザ菌(Hib)は病原性が強く,乳幼児を中心に侵襲性インフルエンザ菌感染症(IHD:髄膜炎,敗血症,急性喉頭蓋炎,化膿性関節炎,骨髄炎,心外膜炎)などの重症感染症の主要な原因菌となる。
●Hibワクチンが導入される以前には,IHDの88.6%はHibによるものであり,病型として細菌性髄膜炎,菌血症が多かった。
●Hibワクチンが定期接種となり普及した結果,IHD全体が劇的に減少した。
●Hibワクチンは安全性が高いと評価されている。副反応の主体は非重篤な局所反応であり,全身性の副反応は稀である。
●Hibワクチンの接種対象者は,2か月以上5歳未満の小児であり,3回の初回接種のみでは十分な免疫効果が得られないことから,4回目の追加免疫が重要である。
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