今月の主題 ワクチン―その開発と将来展望
わが国で使用すべきワクチンとその展望
インフルエンザ菌b型結合型ワクチン
上原 すゞ子
1,2
,
石和田 稔彦
3
Suzuko UEHARA
1,2
,
Naruhiko ISHIWADA
3
1千葉大学
2埼玉医科大学小児科
3千葉大学大学院医学研究院小児病態学
キーワード:
インフルエンザ菌b型ワクチン
,
髄膜炎
,
インフルエンザ菌血清型
Keyword:
インフルエンザ菌b型ワクチン
,
髄膜炎
,
インフルエンザ菌血清型
pp.431-439
発行日 2004年4月15日
Published Date 2004/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100480
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〔SUMMARY〕 インフルエンザ菌b型(Hib)感染症はワクチン予防可能な疾患である.Hibの萊膜多糖体抗原(PRP)に蛋白キャリアを結合させて免疫原性を高めたHib結合型ワクチンが予防接種計画に含まれている国々では,乳幼児髄膜炎を主とするHib全身感染症は稀になった.優れた予防効果と安全性が世界的に確認されているこのワクチンは,わが国では第Ⅲ相臨床試験は終了したものの,いまだ認可されず先進国としては例外的である.本ワクチンに関する内外の状況を紹介しながら,早期認可と導入に向けてHi全身感染症の迅速な診断,Hiの血清型別などの実施を要望する.〔臨床検査 48:431-439,2004〕
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