特集 新しい時代の小児感染症
各論:原因微生物別
細菌
インフルエンザ菌
星野 直
1
HOSHINO Tadashi
1
1千葉県こども病院感染症科
pp.593-597
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000854
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インフルエンザ菌の特徴
Haemophilus influenzae(インフルエンザ菌)は,1×0.3μmほどの通性嫌気性グラム陰性桿菌であり,グラム染色による鏡検では短桿菌あるいは球桿菌の形態を呈する。血清型と生物型により分類されるが,血清型の違いが病原性に関与する。菌体表面に莢膜多糖体をもつaからfまでの6種類の莢膜株と,莢膜をもたない無莢膜株(non-typeable H. influenzae:NTHi)に分類され,とくにb型莢膜株(H. influenzae type b:Hib)の病原性が高い。
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