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平成31年4月30日,退位礼正殿の儀が皇居宮殿正殿にて行われ,第125代天皇明仁が生前退位されました。翌日の5月1日に皇太子徳仁親王が第126代天皇に即位し,元号も「平成」から「令和」に改められました。「令和」の由来は,万葉集の梅花の歌三十二首の序文とされており,初めて漢籍ではなく日本の国書から選定されたそうです。わが国の天皇制の象徴の一つである元号が,これまで中国漢籍の由来であったというのも驚きでしたが,「春の訪れを告げ,見事に咲き誇る梅の花のように,一人ひとりが明日への希望とともに,それぞれの花を大きく咲かせることができる,そうした日本でありたい」との願いを込め,「令和」と決定されたそうです。「令和」がこの願いのように希望に満ちた素晴らしい時代となることを期待したいと思います。
「令和」最初の第120回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会が,鹿児島大学の黒野祐一教授が会長を務められ,5月8日〜10日に大阪国際会議場で開催されました。「令和」になり,今年のゴールデンウィークは10連休。その直後の週ということもあり,参加者が少なくなるのではとの危惧もありましたが,大変素晴らしいプログラムのためもあり,多くの参加者によって大変盛り上がった総会・学術講演会になりました。今年の特徴は会長の地元ではなく,大阪市で開催されたことであり,120回の歴史のなかでも初めての試みでした。最近の総会・学術講演会は専門医制度の影響もあって4000〜5000人が参加するようになっており,なかなか地方都市での開催が難しくなっているといわれていますが,今回の試みが大成功だったことから,今後も地元開催が困難でも会長を務めることが可能になったという大きな意義がありました。
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