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特集 頭頸部癌に対する薬物療法—最新情報
甲状腺癌に対する分子標的薬治療
Tyrosine kinase inhibitor(TKI)in the treatment of thyroid carcinoma
岡村 律子
1
,
杉谷 巌
1
Ritsuko Okamura
1
,
Iwao Sugitani
1
1日本医科大学大学院医学研究科内分泌外科学分野
pp.238-242
発行日 2018年3月20日
Published Date 2018/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201526
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POINT
●根治切除不能な甲状腺癌に対して分子標的薬(TKI)であるソラフェニブ,レンバチニブ,バンデタニブが保険収載された。
●甲状腺分化癌でのTKIの適応は,放射性ヨウ素(radioactive iodine:RAI)内用療法不応(抵抗性)かつ進行性であることが前提である。術前後の補助療法としての適応はない。
●RAI治療不応の進行・再発甲状腺分化癌を対象としたTKIの国際第Ⅲ相試験では,プラセボに対して有意の無増悪生存期間の延長を認めた。
●TKIは血管新生阻害薬であるため,頸動脈や気管・食道浸潤症例では大出血や瘻孔形成をきたす場合があり,注意を要する。
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