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特集 甲状腺腫瘍の診療最前線
大きく変わった甲状腺癌の診断と治療
Changing trend in diagnosis and treatment of thyroid cancer
杉谷 巌
1
Iwao Sugitani
1
1日本医科大学大学院医学研究科内分泌外科学分野
pp.510-514
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202113
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POINT
●甲状腺乳頭癌の初期治療においては,予後因子が勘案されたリスク分類に基づく「リスクに応じた取り扱い」,すなわち,低リスク群には葉切除,高リスク群には全摘・補助療法が推奨される。
●微小な乳頭癌の過剰診断・過剰治療が問題となっており,超低リスク乳頭癌(cT1aN0M0)に対する取り扱い法として,非手術経過観察(active surveillance:AS)が注目されている。
●甲状腺癌の生物学的性質と自然史の理解に基づき,患者のQOLを重んじて保存的治療を選択し過剰治療を避けてきた日本の先達の考えと,日本発のエビデンスの影響もあって,日米のガイドラインでは乳頭癌に対する初回治療はほぼ同様の内容となった。
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