- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
IFOSとはInternational Federation of Oto-Rhino-Laryngological Societyの略でIFOS World Congressが世界耳鼻咽喉科会議として4年に1回開催されていますが,本年6月24日から第27回世界耳鼻咽喉科会議がパリで開催されます。IFOSと日本との関係は古く,1965年に第8回世界耳鼻咽喉科会議が東京で開催された際に,IFOSが組織化されました。それから約半世紀が経ちましたが,それ以降IFOS World Congressの日本での開催はありません。1965年といえば1964年に開催された東京オリンピックの翌年です。2020年には2回目の東京オリンピックの開催が決まっていますが,日本耳鼻咽喉科学会としても再度,東京オリンピックの翌年の2021年のIFOS World Congressを日本に誘致すべくIFOS誘致委員会を組織して,誘致活動を行っています。今回は文部科学省,厚生労働省,国土交通省,日本政府観光局,そして予定開催会場であるパシフィコ横浜を有する横浜市も加わったAll Japan体制で活動を展開しています。昨年,IFOS役員によるパシフィコ横浜のサイトビジットの結果,日本も正式候補国として認められ,現在,アルゼンチン,カナダ,UAE,モロッコという今回の候補国を加えた5か国で凌ぎを削っています。今回は初の立候補ですので,今回誘致ができなくても2025年には再度チャレンジすることになっています。パリIFOS World Congress最終日の6月27日にfinal presentationを行い投票となる予定ですが,2020年東京オリンピック開催が決まったときのような,「お・も・て・な・し」効果で誘致が成功するか,今からドキドキです。
さて,今月号の特集は「ここが知りたい!高齢化時代の頭頸部がん診療」です。超高齢社会を迎えて咽頭がんに代表されるように頭頸部がん患者も急速に増加しています。高齢頭頸部がん患者の治療法の選択から重複癌の問題,認知症・せん妄や術後摂食嚥下障害への対応,代用音声の問題から退院支援まで,各分野のエキスパートによる解説で,まさに時代の要請を受けた特集となっています。また,原著4編も力作揃いです。是非,お読みいただければと思います。最後に特集をご執筆いただいた先生方,ご投稿いただいた先生方に改めまして御礼申し上げます。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.