増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル
Ⅱ めまい・平衡機能検査
8 Head impulse test
瀧 正勝
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
pp.156-161
発行日 2017年4月30日
Published Date 2017/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201250
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●目的
・半規管障害の検出・スクリーニング
・半規管機能の定量
定性HIT:急性めまいにおける末梢性か中枢性かの判断に用いられる。
vHIT:VOR gainの定量や肉眼では確認できない頭部回転中のサッカード(covert saccade)まで検出するために用いられる。
●対象
・めまいを訴える患者
救急の現場では,前庭神経炎とWallenberg症候群は眼振を見ただけでは区別がつかないため,スクリーニング的な判定に定性HIVが有用である1)。vHITはめまい症状の強い患者や小児など,カロリックテストが行えない症例に最適である。
ただし,どちらも頭部を素早く回転させる検査のため,頸椎の問題のある患者には施行しない。
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