増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル
Ⅰ 聴覚検査
1 純音聴力検査とマスキング
佐野 肇
1
1北里大学医療衛生学部
pp.2-7
発行日 2017年4月30日
Published Date 2017/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201226
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●目的
・難聴の有無の判断
・聴覚障害の周波数別の評価
・聴覚障害の責任部位(伝音難聴,感音難聴,混合難聴)の鑑別
純音聴力検査は聴覚機能検査のなかでも極めて古典的な検査であるが,現在でも難聴診断において最も重要な検査に位置づけられる。聴覚障害の認定にもこの検査の結果が用いられる。
●対象
聴覚刺激に対して被検者自らが応答する検査なので,検査の方法を理解し適切な応答が行える必要がある。年齢ではおおむね5歳以上から可能になるが,マスキングを行う場合には学童期以降でないと信頼できる結果が得られないことが多い。年齢がそれ以上でも精神発達遅滞や認知症がある症例では施行が困難な場合がある。
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