Japanese
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特集① 走り出した舌下免疫療法—現況と展望
スギ花粉舌下免疫療法の実施ポイントと作用メカニズム
Clinical points and mechanism of sublingual immunotherapy for Japanese cedar pollinosis
藤枝 重治
1
,
吉田 加奈子
1
Shigeharu Fujieda
1
,
Kanako Yoshida
1
1福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
pp.96-104
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200823
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POINT
●スギ舌下免疫療法が保険収載となり1年が経過した。かなり慎重に行われており,重篤な副反応は報告されていない。
●スギ舌下免疫療法は,確実にスギ花粉症の診断をつけてから行う。2年間継続して行うと治療効果は70%程度と報告されている。海外データの有効抗原投与量のメタ解析結果からも,スギ舌下免疫療法は2年間継続したほうがよい。
●治療効果を予想する臨床マーカーはまだ開発中である。治療効果を判定するマーカーも,いろいろ報告されているが,すべてが不十分である。
●舌下免疫療法の作用機序として,阻害抗体の誘導,制御性T細胞(Treg)の誘導が有力視されている。
●免疫チェックポイント機能(PD-1,PD-L1)も重要な役割を担っている可能性がある。
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