増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド
Ⅱ.鼻副鼻腔の手術
内視鏡下鼻内頭蓋底手術
田中 秀峰
1
1筑波大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.101-106
発行日 2015年4月30日
Published Date 2015/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200591
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はじめに
内視鏡の画質改善とバーなどの鼻内視鏡器具の目覚ましい改良により,内視鏡下鼻内頭蓋底手術の適応は,トルコ鞍内から外に出て適応を広げている。それに伴い,ワーキングスペース確保のために行う鼻副鼻腔への操作は,より広範で複雑なものとなりつつある。そのようななかでも,鼻副鼻腔の構造と機能の温存をどこまで維持しながら,内視鏡下鼻内頭蓋底手術の適応拡大に応じて,より良い視野と術野を提供できるかは,熟練した耳鼻咽喉科医の腕を発揮する部分である。その意味でも,内視鏡下鼻内頭蓋底手術を耳鼻咽喉科医と脳神経外科医が協力して行うメリットがあると考えられる(図1)。
適応拡大に伴う鼻副鼻腔内の操作法について,4症例を提示して解説する。
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