Japanese
English
特集 痛みの鑑別診断
くびが痛い
Neck pain
倉富 勇一郎
1
,
嶋崎 絵里子
1
,
峯崎 晃充
1
Yuichiro Kuratomi
1
,
Eriko Shimazaki
1
,
Akimichi Minesaki
1
1佐賀大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
pp.230-235
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200535
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POINT
●くびの痛みのうち耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の診療の対象となるのは,主に前頸部,側頸部,顎下部の痛みである。
●前頸部,側頸部,顎下部の痛みの原因疾患の多くは甲状腺,リンパ節,顎下腺,先天異常に由来する感染・炎症性疾患であり,そのほかに非感染性の神経筋骨系疾患がある。
●くびの痛みを訴える患者の診療においては,第一に感染・炎症性疾患を想定し,問診,視診,触診で原因臓器を同定し,血液検査や画像診断などで病態の把握を進める。
●感染・炎症性疾患のうちで急性化膿性炎症性疾患の診断は比較的容易であるので,むしろ非化膿性の炎症性疾患に関する理解を深めておく必要がある。
●感染・炎症性疾患が否定されれば,稀な疾患であるが非感染性の神経筋骨系疾患の有無について診断を進めていく。
●くびの痛みの鑑別診断を適切に行うためには,原因となるさまざまな疾患の理解が必要である。
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