Japanese
English
特集 痛みの鑑別診断
のど(咽頭)が痛い
Pharyngeal pain
櫻井 一生
1
Kazuo Sakurai
1
1藤田保健衛生大学耳鼻咽喉科
pp.223-228
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200534
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POINT
●咽頭痛を訴える患者の診断にあたっては,咽喉頭疾患だけではなく周囲臓器疾患や全身疾患を念頭に置き鑑別診断を行う必要がある。
●難治性咽頭潰瘍や咽喉頭結核,咽頭梅毒,咽頭クラミジアなど特殊な炎症も,頻度は低いが忘れてはならない疾患である。
●急性喉頭蓋炎や扁桃周囲膿瘍,咽後膿瘍など急速に進行し全身状態が悪化する危険性がある疾患に対しては,早期の診断と適切な処置が必要である。
●悪性疾患を見逃さないように注意が必要である。特に嚥下時痛が持続する場合は,上部消化管を含めた咽喉頭,頸部の精査が必要である。
●咽頭異物が疑われる場合,視診上異物が確認できなくても咽頭痛,嚥下時痛が持続する場合は,異物が迷入している可能性があるためCT検査を行うべきである。
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